MVNOの本質的な課題①


f:id:ytbizmo:20160916003023j:image
前回はMVNOとそのパイオニアである日本通信について書きました。
今回は、日本通信が陥ったMVNOの課題について考察していきます。

 

前回述べた日本通信(株)は、MVNOという言葉が浸透していなかった2010年にすでに
格安SIMを販売していました。
しかし、日本通信先行者メリットを活かせていません。

2016年3月期の売上高は前期より2割減の41億円、営業損益は19億円の赤字でした。
不信に陥った一因は、自社の格安SIMとセット売りでVAIOフォンの取り扱いを始めるという
端末戦略の失敗にあります。

 

VAIO フォンは当初革新的なデバイスとプロモーションされていましたが、
実際はPanasonicが台湾で発売している端末のOEM機と報道され、当時の端末価格が5万円と高額で総スカンをくらったのは記憶に新しいです。
パナソニックかよと。。。

 

これまで日本通信は、
大手通信キャリアにはできないことをやるのがMVNOアイデンティティとしていました。
最近までは、海外からシムフリーi-phoneを仕入れてドコモ回線で格安通信をしたいという、ニッチな層に応える存在だったはずのMVNOが、キャリアと同じように垂直統合で自社で自ら端末を手がけるようになってしまった。

 

なぜか?

それはMVNO市場というマーケットが出来てしまったからです。

市場は、プレイヤーが複数いることを前提としています。
ここから、如実にMVNOの限界と日本通信の焦りが見えてきます。


なぜ日本通信は、VAIOフォンの取り扱いに踏み切ったのか?
MVNOの本質的な課題とは?

 

次回で本編を綴って行きたいと思います。

 

■コーポレートサイト

企業のIT戦略をアシスト|法人向けMVNO通信サービスBizmo