MVMOの本質的な課題②


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今年の9月の連休は飛び石のような祝日なので、

仕事するにも休みをとるにもなんだかやりづらいですね。

 

さて、

今回は、引き続き日本通信MVNOの課題について、
考察していきたいと思います。

 

シンクタンクMM総研の調べによると、MVNO市場は近年急拡大し、
市場全体で400万回線を突破したと言われています。

日本通信はMVNOの先駆け的存在でしたが、先行者メリットを十分に
活かせていません。
VAIOフォンの取り扱いなど、端末戦略の失敗もさることながら、
もっと本質的な課題がそこにあります。

 

MVNO市場は、近年新規参入が相次ぎ、ビックカメラやイオン、
楽天など、これまで通信事業をやっていなかった企業が多数参入し、
日本通信は相対的にシェアを下げています。
(トップ5にも入っていません)

http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1606/15/news140.html

 


MVNOの本質的な課題とは?

なぜ先発の日本通信が後発の企業に抜かれるのか?
それはMVNOが、参入障壁が低く、サービスの差別化が難しい事業だから
です。

極端に言ってしまうと、MVNOはどこがやってもあんまり差がつかないのです。

 

MVNOはキャリアから通信帯域を借りて、
それを小口に分けてユーザーに提供しています。
限られた帯域にユーザーを詰め込みますが、通信速度はユーザー数に応じて遅くなる

これを解決するには、帯域を増やすしかありません。
帯域を増やすのに必要なのは技術力ではなく、キャリアに支払う資金力なわけです。


MVNOは帯域借りのシンプルなビジネス

 

MVNOは、帯域を大量に借りれば借りるほど、優位にビジネスを進められる
ので、必然的に資金力のある企業が有利になる構造にあります。
MVNOは資金さえあれば誰でもできる、参入障壁が低いとはこういう理由です。

キャリアの技術を又借りして行う、薄利多売の通信サービスMVNO
規模の利益が出るビジネスなので、資金力がない日本通信が苦戦を
強いられたのは必然ともいえます。

MVNOの課題は多くのMVNOに横たわり、日本通信はもちろん、
遅れてやってきた弊社も例外ではありません。


この状況下、日本通信はどうしているのか?

後発のMVNO事業者も参考になる一つのチャートを、
日本通信が示してくれています。

 

つづく

 

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http://www.biz-mo.com/

 

MVNOの本質的な課題①


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前回はMVNOとそのパイオニアである日本通信について書きました。
今回は、日本通信が陥ったMVNOの課題について考察していきます。

 

前回述べた日本通信(株)は、MVNOという言葉が浸透していなかった2010年にすでに
格安SIMを販売していました。
しかし、日本通信先行者メリットを活かせていません。

2016年3月期の売上高は前期より2割減の41億円、営業損益は19億円の赤字でした。
不信に陥った一因は、自社の格安SIMとセット売りでVAIOフォンの取り扱いを始めるという
端末戦略の失敗にあります。

 

VAIO フォンは当初革新的なデバイスとプロモーションされていましたが、
実際はPanasonicが台湾で発売している端末のOEM機と報道され、当時の端末価格が5万円と高額で総スカンをくらったのは記憶に新しいです。
パナソニックかよと。。。

 

これまで日本通信は、
大手通信キャリアにはできないことをやるのがMVNOアイデンティティとしていました。
最近までは、海外からシムフリーi-phoneを仕入れてドコモ回線で格安通信をしたいという、ニッチな層に応える存在だったはずのMVNOが、キャリアと同じように垂直統合で自社で自ら端末を手がけるようになってしまった。

 

なぜか?

それはMVNO市場というマーケットが出来てしまったからです。

市場は、プレイヤーが複数いることを前提としています。
ここから、如実にMVNOの限界と日本通信の焦りが見えてきます。


なぜ日本通信は、VAIOフォンの取り扱いに踏み切ったのか?
MVNOの本質的な課題とは?

 

次回で本編を綴って行きたいと思います。

 

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MVNOのパイオニア日本通信


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今回から数回に分けてMVNOという事業について考察していきたいと思います。

 

まずはMVNOって?

MVNO(読み:えむぶいえぬおー)とは、「Mobile Virtual Network Operator」の略で、

日本語では「仮想移動体通信事業者」と言います。

IIJmio」「楽天バイル」といった会社やブランドがMVNOです。

 

一方、対義語として「MNO」というワードがあります。

「MNO」は「Mobile Network Operator」の略で、日本語では「移動体通信事業者」といいます。

おなじみの「ドコモ(docomo)」「au」「Softbank(ソフトバンク)」といった会社がMNOです。

これらMNOのことを「キャリア」という呼び方をすることもあります。

 

MVNOになぜ「仮想」がついているのか?

それは、MVNOがキャリアの回線の一部を借りて独自サービスとして第三者提供するサービスだからです。

 

MNOとは異なり、独自の設備を持たずにキャリアに回線利用料を払って、あくまでも自社サービスとして提供する、だから仮想なんです。

 

わりとつい最近まで、この「MVNO」という言葉は影も形もなかったのですが、

実はある企業がきっかけで現在では加速度的に普及しています。

 

MVNOの先駆者日本通信

その企業は、日本通信株式会社(9424)という会社で、

MVNOの先駆者として、2010年からBtoC向けにSIMカードを販売していました。

※日本通信は自社をMSO(Mobile Service Operator)と呼んでいます。

 

MVNOは、MNOの回線の一部を利用した通信サービスの為、

通信速度はキャリアに劣りますが、低料金で利用できるのが最大の特長です。

ユーザーにとって、通信速度に許容性があれば、低料金で使えるMVNOはキャリアにはない尖ったサービスになります。

まだMVNOが普及していない2010年は、日本通信にとって、飛躍の年でした。

しかし、日本通信はこの後すぐにMVNOの本質的な課題にぶつかります。

 

MVNOの本質的な課題とは?

この本質的な課題は、MVNOを名乗る弊社2Bにも当然横たわる問題で、現在進行形で続く、大きな論点でもあります。

 

難儀な難儀な問題です。

 

次回は、

このMVNOの本質的な課題について書いていこうと思います。

 

 

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通信って?


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おはようございます。

いきなり更新が滞ってしまいました。。。

 

今回は「通信とは」について書いていきたいと思います。

専門家ではないので、ざっくり所感を綴ります。

 

通信とは何でしょう。

私は、人間が社会生活をを営む上で、不可欠なコミュニ―ケーション手段だと考えています。

 

お互いが近くにいる場合は、口や耳を使うか、身振り手振りのジェスチャーを使いますが、遠くなってくると、別の手段が必要になります。

 

はるか先人は、

のろしやドラムなどを使い、コミュニケーションをとっていましたが、到達距離は短く、相手に伝えられる情報量もわずかです。

 

日本でいうと、飛脚や早馬などを使った書面を届ける通信手段がありましたが、

これも時間がかかり、距離にも限界があります。

 

このことを鑑みると、

通信の歴史は時間と距離の克服であり、伝える情報量を増やしていくための道程と言えるかもしれません。

 

19世紀は電報、20世紀は電話の時代でしたが、

21世紀はインターネットの時代、モバイル通信の時代です。

情報も文字から声へ、そして現在ではデータや画像などを含むマルチメディアへ拡がっています。

 

通信システムの進歩がそれを可能にしたのです。

 

近年では、一民間企業でも通信をサービスとして取り扱える「MVNO」という業種まで出てきました。

 

もうそんな事ができる時代になってきているのです。

 

次回は「MVNO」について、

何回かにわけて、書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事業化の理由


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こんばんわ

2B運営責任者の上田です。

 

前回は、簡単な自己紹介をさせて頂きましたので、

今回は、弊社の事業について綴らせて頂きます。

株式会社2Bは、通信を通じて企業をIT化することをミッションに2015年11月にサービスインしたベンチャーです。

 

元々私は、株式会社パシフィックネットという(3021 マザーズ)の一員で、

パシフィックネットは、LCMという大きな枠組みの中で、IT機器の導入から排出まで手がけるニッチなITサービサーです。

※LCM:IT機器の導入から運用、廃棄に至るまでライフサイクルを管理する仕組みのこと

 

LCMの入口部分では、IT機器のレンタルや販売を行い、出口では、データ消去やリユースを全国で広く行っています。

最先端のデバイスでIT化は図れますが、機器と機器を繋ぐには「通信」という媒体が不可欠です。

そして、日本ではつい最近まで「通信」は寡占状態にありました。

2Bは、パシフィックネットのITレンタル事業からスピンオフした形で2015年に設立されました。

 

企業のIT化の促進を謳う会社は数多ありますが、通信というインフラを通じてIT機器の提供を標榜する会社は当時ありませんでした。(理由は上記の寡占化)

 

事業化した理由はそこにあります。

 

次回は、通信の歴史と弊社の事業体であるMVNOについて綴って行きたいと思います。

 

 

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はじめまして!

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はじめまして!

人生初のブログをはじめました。

株式会社2Bというベンチャー企業の代表の上田雄太と申します。

社名の2Bは、(にーびー)ではなく、(とぅ ーびー)と呼びます。

事業は通信事業で、後発のMVNO事業者として、

2015年11月からBtoB向けにサービス展開をしています。

駆け出しベンチャーとして、経営半分・営業半分と、日々もがいています。

 

ざっくばらんに、

経営、業界、通信、時事、趣味のことなど、

広く浅く更新していく予定です。(まずは月・金の予定)

 

新米経営として悪戦苦闘する私の軌跡を、本ブログを通して

温かく見守って頂けると幸いです。

 

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